アルバイト辞典@connect

参加者の皆さんから集めた珠玉のアルバイト体験談まとめ

12月27日 今日のバイト日記(大阪王将)

今日は実に約2週間ほどぶりのバイトだった。

これだけ間が空いてしまうと出勤してもなんだかインフルエンザで休んでいた学校に復帰した時のような何とも言えない気まずさがある。

私がこれだけの長期間バイトを休んだのはインフルエンザでも風邪でもなく、ひとえに大学内のサークル活動に勤しんでいたからである。

大変私事ではあるが、私は演劇サークルに所属しているため、公演の時期になるとしばしば長くバイトを休むことがあるのだ。(これに関しては融通をきかせてくれる店長に頭が上がらない)

しかし体調不良ではなかったものの、バイト復帰した今日の私はとかく絶不調だった。

というのも、声がほとんど出なかったからだ。

2日程前まで劇中で叫びまくってすっかり喉をつぶしていた私はまったく声を張ることができず、それはひどい有様だった。

どれだけひどい声かというと、美輪明宏とマツコデラックスのあいの子にテキーラを200万杯飲ませて酒焼けさせたかのような声だ。

マスクをしながら玄界灘ならぬ限界喉を振り絞って息も絶え絶えに接客をしていた。

そんな限界接客の中、一人印象的な女の子のお客と出会った。

その子を一言でいうのであれば、徳の高い子供であろうか。

はきはきとした声でメニューを読み上げる女の子だった。

まず推定6、7歳であろう女の子が家族を代表して全員分のメニューを注文していることにもだいぶ驚いたが、注文を取りに言った私の声がガサガサなのを聞くや否や、その子の目つきがスッと他人を気遣う目つきに代わり、私の言うことに声だけではなく、頷きなどのジェスチャーを交えた反応を返してくれるようになった。

「ご注文確認させていただきます」から始まるメニューの復唱の一つ一つに私の目を見ながら丁寧に頷き、しっかりと「声が伝わっている」という意思表示をしてくれる。

気づけば私は久しぶりに純粋な誠意を込めた接客をしていた。

もちろん、普段の仕事も時給分の働きはするよう心掛けているが、基本的に労働が嫌いな社会不適合者なので、お客や業務に対しては内心大なり小なり敵意を抱いている。

しかし、そんな私にも純粋な敬意をもって接客することができるお客様が現れた。しかも自分よりも一回り以上小さな女の子である。大きな衝撃であった。

あの徳の高い幼女が再びご来店してくださるのを私は心待ちにしている。